にぼしめし

備忘録

2018年8月の読書概況

気まぐれにも程がある。

2018年8月に読んだ本は5冊(計1329ページ)でした。

 ▽印象深い本

 

キマイラの新しい城 (講談社文庫)

キマイラの新しい城 (講談社文庫)

 

 殊能将之『キマイラの新しい城』

「わが死の謎を解ける魔術師を呼べ」フランスの古城を移築後、中世の騎士として振舞い始めた江里。750年前の死の真相を探れ、という彼の奇想天外な依頼で古城を訪れた石動戯作(いするぎぎさく)は、殺人事件に遭遇する。嫌疑をかけられた江里が向かった先は……。

 石動シリーズの最終作。舞台設定とキャラクターが強烈で,ミステリとオカルトのバランスがとても良い最高のエンターテイメントだった。終盤のアントニオの雰囲気がとても好きだ。
 殊能さんが亡くなってしまった今ではもう石動とアントニオの活躍を読むことができないことが本当に寂しくてならない。

 

木製の王子 (講談社文庫)

木製の王子 (講談社文庫)

 

 麻耶雄嵩『木製の王子』

ピアノの上に生首が!
“聖家族”の秘密とは!?

比叡山の麓に隠棲する白樫家で殺人事件が起きた。被害者は一族の若嫁・晃佳。犯人は生首をピアノの上に飾り、一族の証である指環を持ち去っていた。京都の出版社に勤める如月烏有の同僚・安城則定が所持する同じデザインの指輪との関係は? 容疑者全員に分単位の緻密なアリバイが存在する傑作ミステリー。

 良質の地獄だった。あらすじの「ピアノの上の生首」とか「分単位のアリバイ」とかそんなことはどうでも良くなり,ひたすら「地獄だな……」という感想が脳裏に去来する。著者コメントの「結婚しました。」に頭を抱えてしまった。

 

▽その他の読了本

 

 

樒/榁 (講談社ノベルス)

樒/榁 (講談社ノベルス)

 

 殊能将之『樒/榁』

 樒と榁で「密室」という遊び心が好きだ。短編ではあるものの,石動シリーズの良さが詰まっている。絶妙に後味の悪い密室トリックが印象的だった。

 

 

神様ゲーム (講談社文庫)

神様ゲーム (講談社文庫)

 

 麻耶雄嵩神様ゲーム

 「嫌いな相手の誕生日プレゼントに最適」との呼び声の高い悪魔のような児童書。噂に違わず絶妙な読後感の悪さがあった。平易な表現で書かれているがゆえの読みやすさが却って不気味さを醸し出しているように感じる。ラストですべての推理がひっくり返されて考察が滅茶苦茶になる感覚は癖になるかもしれない。

 

 

テロリストのパラソル (文春文庫)

テロリストのパラソル (文春文庫)

 

 藤原伊織『テロリストのパラソル』

 結末がきれいにまとまっていて良かった。作中に登場するホットドッグが大変美味しそうだった。小道具として用いられている短歌のクオリティが高く,ストーリーに説得力を持たせていたのが印象的だった。

 

▽2018年8月読了本一覧

1. 殊能将之『樒/榁』(8月1日読了)
2. 殊能将之『キマイラの新しい城』(8月2日読了)
3. 麻耶雄嵩神様ゲーム』(8月3日読了)
4. 藤原伊織『テロリストのパラソル』(8月5日読了)
5. 麻耶雄嵩『木製の王子』(8月9日読了)