にぼしめし

備忘録

最近観た映画(2018/10/28〜12/23)

映画館が好きなのに、出不精のせいか映画をあまり観ていません。しかし、私が美しいと思う文章を書く人はみな映画を愛していることに気付いたので少しずつ観ていきたいと思います。だいたい週に一本くらいのペースが良いのではないかと思うものの、なかなか上手く行きませんね。

 

犬童一心監督『メゾン・ド・ヒミコ』(2005)

 

メゾン・ド・ヒミコ

メゾン・ド・ヒミコ

 

 

2018/10/28にprime videoにて鑑賞。

ゲイである父に捨てられた過去を持つ主人公を、どこか翳りのある青年が迎えに来る。父の恋人であるその青年は、父が建てたゲイ専用の老人ホームの手伝いの話を持ちかけてくる。父を恨んでいるものの破格の報酬には抗えず、その奇妙な老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」に通うようになる。というあらすじである。

ゲイ専用の老人ホームという設定が突飛であるものの、建物の美しさと横浜というロケーションが浮世離れした存在感に説得力を持たせていてよかった。

オダギリジョーさんがとにかく綺麗で、どの衣装も似合っていて大変良かった。

ラストシーンの落書きと再会がじんわりと沁みた。沙織と春彦はうまく恋人になれなかったけれど、違う形で向き合うことができたのがうれしいな、と思う。あのような方法で再会できたことは許しそのものであり、救いであるような気がした。

 

◯吉沢俊一監督『機動戦士ガンダムNT』(2018)

 

2018/12/9に劇場にて鑑賞。

機動戦士ガンダムUC』の続編。3人の少年少女たちを中心とした物語である。UCがあまりにも美しく纏まっているため、本作発表時には少し不安があったものの実際に観てみるとその心配は杞憂だった。とても良かった。サイコフレームニュータイプに主眼を置いたストーリーはUCの続編だからこそ意味がある。尺の問題か、細部を見ると説明的であったり駆け足に感じるところもあったが、ラストシーンは圧巻の出来だった。ややネタバレかもしれないが、「彼」と「彼女」の物語がまだ続いていたのが途方もなく嬉しかった。彼が「それでも」と言い続けていてくれることに感謝したい。

 

本広克行監督『サマータイム・マシン・ブルース』(2005)

 

 2018/12/16にprime videoにて鑑賞。

ヨーロッパ企画上田誠さんの戯曲を原作としたタイム・トラベルもの。SF研に所属する大学生たちがタイムマシンを手にしたら…というストーリーだが、とにかく夏休みの大学生のドタバタ悪ノリ感が素晴らしい。冒頭の銭湯のシーンがあまりに楽しそうで観ていて嬉しくなった。テンポよく進むストーリーと軽妙な会話のおもしろさ、そして怒涛の伏線回収に思わず唸らされる。最後まで楽しくてずっと笑っていられるような映画だった。何度でも観たくなる。

 

ブライアン・シンガー監督『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)

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 2018/12/21に劇場にて鑑賞。

ロック・バンド「クイーン」のボーカルであるフレディ・マーキュリーを描いた伝記映画。クイーンの曲は好きなのにバンドについてはほとんど知らなかったので、この作品でそれぞれの楽曲の背景を知ったことによりひとつの大きな物語として捉えられるようになった気がする。名曲たちと共にテンポよく進む物語のラスト・シーンに「ライブ・エイド」を据えたのは素晴らしいと思う。エンドロールで流れる曲のチョイスに唸らされた。猫が可愛すぎて集中できないシーンがたくさんあった。

 

山田尚子監督『リズと青い鳥』(2018)

 

 

 

 2018/12/23にBlu-rayをレンタルして鑑賞。

アニメ『響け!ユーフォニアム』に登場する鎧塚みぞれ(オーボエ担当)と傘木希美(フルート担当)を中心的に描いた作品。ふたりがソロパートを務める楽曲『リズと青い鳥』の物語とふたりの少女の関係性を重ね合わせる構成で、映画としては静かに展開していくものの、作画や演出、声の演技の情報量が大変多く濃密なフィルム仕上がっている。ふたりの立ち位置が逆であると気付いたあとの演奏のシーンは、当然ながら台詞はひとつもないのに他のどのシーンよりも雄弁に心情を語っていて、映像作品ならではの力があってとても良かった。抱き合いながら対話をするシーンでは、自分よりも才能のある者に愛された優越感と劣等感のようなものを見てしまった。「みぞれのオーボエが好き」はとても残酷な台詞である。でも、それを言葉にすることができたからこそ爽快な一太刀となり風が生まれて羽ばたけたのかもしれない。大変良かったです。